新しい保育のスタイル、交流保育
近年は保育業界にも変化が生じており、「交流保育」というスタイルの保育が始まっています。
交流保育とはその名前の通り、「地域の保育園や幼稚園、保育所が交流しながら行う保育」を指します。
保育園は各地域にさまざまな施設がありますが、それぞれの施設は独自に運営しており、ほかの施設と交流や情報交換などを行わないのが一般的でした。
しかし最近は近隣の保育園や幼稚園、保育所同士で、交流する機会が増えてきています。
これは子供、保護者、保育施設の運営者の3者それぞれにメリットがあります。
ここでは交流保育のメリットと、実践例について紹介します。
参考にすることで、交流保育を行っている保育施設で働くのも良いですし、仕事に交流保育を取り入れてみるのもおすすめです。
交流保育のメリット
交流保育のメリットは、「子供の新しい出会いやふれあいのきっかけになる」ということです。
地域の保育施設で交流すると、子供たちはこれまで関わりのなかった子供と接するようになります。
一緒に遊んだりコミュニケーションをとったりすることで、大きな刺激を得ることができるのです。
毎日同じ友達と遊んでいると、刺激は薄らいでしまいます。
交流保育でより幅広い子供と接することで、コミュニケーション能力を中心にさまざまな力を伸ばすことができるのです。
次に、「保護者同士が交流することでも、新たな発見がある」ということもメリットです。
保護者も子供と同じように、同じ人間関係の中で過ごしてしまいがちです。
ある意味「慣れ親しんだ関係で、気楽で良い」と考えられるかもしれませんが、子供の教育をめぐる環境は日々変化しています。
こうした状況に対応するにはほかの地域の人たちとコミュニケーションをとり、新たな情報を得ることも大切です。
交流保育は情報収集のための良い機会となり、新たな発見ができる場でもあります。
さらに保育施設を運営する側にとっては、「保育に関する情報を共有することができる」というメリットがあります。
ほかの施設がどのような保育を行っているかを知ることで、自分たちの施設をより良いものにすることができます。
これまで各施設はライバル関係として敵対する傾向にありましたが、「協力して一緒に成長する関係」を目指す施設が増えているのです。
交流保育の実践例
交流保育を実践している例として、ドッジボール大会を開催している保育施設があります。
地域の保育園や幼稚園、保育所が連携して、それぞれの施設に通う子供が参加します。
異なる施設に通う子供がドッジボールで交流することを通して、親や運営者も大きな刺激や気付きを得ることができるのです。
ドッジボール大会では単に遊ぶだけでなく、子供同士が積極的に交流できるような表彰式や見送りなどの機会を取り入れています。
こうした工夫を凝らすことで、交流保育は大きな教育効果があると期待されています。
このように交流保育は、現在注目されている保育のスタイルといえます。
交流保育を行なっている施設で働くことも、良い経験になるでしょう。