深刻な人材不足に陥っています
待機児童を完全にゼロの状態にしたいと考えている国や自治体が多い中で、認定こども園をはじめとした保育施設の開設が急がれています。
受け皿が整っているのに、それでもなかなか待機児童が完全にいなくならないのは、子供達の保育を行う保育士の数が非常に少ないからです。
保育士を志して勉強をし、ようやく保育士として活躍できるようになったと喜んでいたのに、実際に仕事をしてみると「何かが違う…」と感じる方が多いです。
中には一年も満たないうちに離職してしまう方もいるほどです。
保育士の離職率とその理由を確認してみると、なぜ保育士が長く勤務できないのか理解できるはずです。
保育士の離職率が高い理由
頑張って保育士になったのに離職してしまう方が非常に多いのはいくつか理由があります。
最も多いのは待遇が悪いという点です。
実際に保育士として勤務している方に話を伺ってみると、多くの方から給料が安いと不満が出てきます。
今のお給料のままなら生活だけで精一杯で、ほとんど余裕がないのでつまらない人生だと感じている方も多いです。
女性の場合は結婚までの腰掛けとして仕事ができれば良いと考えている方が多く、結婚後はしばらく専業主婦になって復職つもりはないと答える方がとても多いです。
仮に仕事を再開するのであれば保育士以外の仕事に就きたいと考えている方が多いです。
男性の場合は給料が安すぎるため、自分自身が一家の大黒柱として稼ぎ頭になるのは難しいと考えているようです。
公立保育園の場合は比較的安定している待遇だと言われていますが、それでも決して高額な給料を得ているわけではありません。
少なくても私立保育園よりは良い待遇の可能性が高いという程度です。
もう一つの理由としてあげられるのが、子供を相手にしなければいけないため体力も伴い、精神的にも大変な思いをする事があげられます。
子供はすぐに体調が悪くなるため、いつもと調子が違って体調が悪そうだなと感じられる場合にはしっかり見てあげなければいけません。
万が一保育園内で病気が悪化するような事態になれば、保護者から責任を問われて大変な思いをすることになります。
協力的な保護者であれば若干体調が悪ければきちんと教えてくれるのですが、仕事を休むわけにはいかないと無理やり保育園に子供を預けて行く方も多いです。
特に乳児の場合はつきっきりで面倒を見なければいけないため、大変な苦労を味わうことになります。
このように保育士の離職率が高く、復職率が低い理由は待遇の悪さと仕事内容の苛酷さが原因になっています。
仕事内容については子供を相手にする仕事だとわかっているのである程度理解できても、待遇の悪さについては我慢できないという方が多いです。
保育士不足を解消するためにも、待遇を改善する対策を実施しなければいけません。